【インタビュー】モーショングラフィックスの高み - ヨシダタカユキさん

【インタビュー】モーショングラフィックスの高み - ヨシダタカユキさん

モーショングラフィックスの高み

By Marlon Borreo 

「バーチャルエフェクト」という言葉を聞くと、SFや、近未来、ハイパーリアル、サイバーパンク、拡張現実などを自然と思い浮かべるかもしれません。

ヨシダタカユキさんの作品は”その全て、むしろそれ以上”、と言えます。まずは彼の有名なアニメーション作品である、”東京新型横断歩道 – Tokyo New crosswalk style.” をご覧ください。

これを最初に見た時、多くの人がこの映像を本物だと思ったのではないでしょうか。 私は思いました。そして実写でないと知った後、むしろそうであってほしかったと思いました。 東京行きの飛行機に飛び乗り、そこでこの信号灯が生き生きと動き出す横断歩道を見つけて、ブレードランナー 2049 やサイバーパンク 2077 のシーンのように歩行者専用レーンを歩いてみたいと思ったのは、私だけではなかったはずです。

これがヨシダタカユキさんが創り出している世界です。 彼はビデオとモーション グラフィックスを組み合わせ、両方のメディアの可能性を広げています。

しかし、これだけではありません。 彼のショーリールをご覧ください。

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ヨシダさんの作品は、ジャパニーズアニメーションスタイルや、インフォグラフィックスなどの2Dアニメーション、 ダイナミックなテキストアニメーション、抽象的なデザインとエフェクトなど様々です。ショーリールを見てもわかるように、カラフルなクリスタルキューブ、クールに踊る鬼、未来的なネオンからファッショナブルなソフトパステルの作品など幅広くビジュアル コンテンツに対応できる卓越したスキルを持っています。

ヨシダタカユキさんはスタイルに囚われない作家といえるでしょう。 映画、テレビ番組、ミュージックビデオ、コマーシャル、イベント、プロジェクションマッピング、ロゴモーションなど、その活躍の場は多岐に渡り、スタイルが様々であることこそが彼のスタイルだと言えるかもしれません。 そしてこれらのプロジェクトで想像力を培い、彼自身のオリジナルの作品として表現しています。その素晴らしい作品のいくつかは、Super Rareで NFT アートとして販売されています。 

しかしそもそも、ヨシダさんはどのようにしてそのユニークで多彩なスタイルを開発したのでしょうか。

ヨシダタカユキさんについて

ヨシダさんは東京の武蔵野美術大学空間演出デザイン学科学中、舞台デザイン、インテリア デザイン、さらにはファッションなど、さまざまな芸術分野を学びました。 そしてこの大学の期間にグラフィックデザインも独学で学びました。 大学は、新進のビジュアル アーティストにとって、才能を開花させる前の、有能な芽を育む場所だったのです。

そしてヨシダさんは大学卒業後、すぐにCG制作会社に入社しました。 これが、彼がさまざまなスキルをすべて発揮し始めるきっかけでした。 しかし、初めての仕事にもたくさんのことを独学で学ぶ必要があり、実践による学習、試行錯誤が必要でした。会社では主にアートディレクションに関わる仕事をしていましたが、3D とモーショングラフィックスにだんだんと興味が高まっていき、積極的に自ら関わっていきました。

大学ではグラフィックや空間デザインに関するスキルを学んでいましたが、就職して映像や3DCGに出会ったことでそれらをまとめるスキルを身につけることができ、2つが融合したことで一気に面白くなっていったそうです。

10年の時を経て、現在ヨシダさんはフリーランスのモーショングラフィックスアーティストとして活動中です。 3Dと映像制作をに挑戦し続けた彼は、現在では2022 年の映像作家100人に選ばれるまでになりました。さらに、ヨシダさんはAdobeの2021年末クリエイティブコンテストの審査員を務めています。

ヨシダタカユキさんとGarageFarm

アーティストとしての活動の経緯からもわかるように、ヨシダさんは挑戦し実験することを恐れません。 そのため、SNSがきっかけで GarageFarm と出会った時も、彼は躊躇せずにオンライン レンダーファームを試してみることを承諾してくれました。

ヨシダさんにガレージファームを使っていただいた際、レンダリングするファイルを簡単にセットアップできることに喜んでいただけました。 プロジェクトのセットアップに時間がかかりすぎると、レンダーファームを使う意味がなくなります。「ローカルでのレンダリングに比べ、あまりにサービス利用の為の下準備や手続に時間が掛かってしまうと、折角の外部高速レンダリングのメリットが損なわれてしまうので、気軽に利用できる設定の簡便さは重要だと思っています。」とヨシダさんは言います。「[しかし] 想像より手続きがシンプルで、レンダリングに必要なプロジェクトやアセットのアップロードも複雑でなくスムーズに利用できました。」とおっしゃっていただきました。

そして、ガレージファームの 24 時間年中無休のサポートについても感想をいただきました。 ヨシダさんはプロジェクトのレンダリングで特定の設定について明確にしたいと思い、サポートスタッフにメッセージを送りました。 「問い合わせ後すぐにご案内をいただけ、希望する機能が既に実装されていたので解決しました。私のレンダリングキューの設定もご確認していただいた上でのご対応をしていただけましたので、非常に精度の高いサポートであり、安心感がありました。 」と、おっしゃっていただけました。 ヨシダさんのように初めてレンダーファームを使う方にとって、信頼性と安心感は重要です。

初めてガレージファームでのレンダリングに挑戦したヨシダさんにとって、互換性も重要なポイントでした。 「私は3DCG制作においてはソフトに標準搭載でないGPUレンダラーを利用しているので、そういった外部レンダラーへの対応状況も選ぶポイントになります。」と、ヨシダさんは言います。ガレージファームは CPU レンダリングと GPU レンダリングの両方に対応しているため、ヨシダさんにとってガレージファームでのレンダリング作業はスムーズでした。

ではどれほどスムーズだったかというと、ヨシダさんがローカルでレンダリングするのに通常 14 時間ほどかかるものが、ガレージファーム ではわずか 30 分で完了しました。

14時間から30分に短縮できたのは大きいです。

ヨシダさんは非常に複雑なシーンをレンダリングしましたが、彼のようにファームで初めてレンダリングを行う方でも簡単に設定できます。「多様なオブジェクトが賑々しく光る、日本の歓楽街のイメージを大事にしたかった為、どうしても光源が多く、レンダリング計算時間がかなりかかるシーンとなってしまいました。(しかし) 大きな問題はなく全フレーム書き出せました。」と語っていただきました。

そしてこれが、今回ガレージファームでレンダリングいただいた作品です。

全体的な感想としては、「 レンダリングの高速化、外部処理により、レンダリングリソースや作業機台数が限られる私のようなフリーランスにはとても有難いサービスです。」と、ガレージファームをレンダーファームとしてオススメできると言っていただきました。

ヨシダタカユキさんと今後のCG業界

彼の作品のいくつかを見ると、ヨシダさんが拡張現実や AR などに高く感心を抱いていることがわかります。 「メガネ型のARデバイスなどが発展し、AR技術がより我々の生活に身近なものとなれば、ARを使った映像デザインやグラフィックデザイン領域のニーズは飛躍的に拡がっていくと思っています。」とヨシダさんは言います。 彼の有名な作品、”東京新型横断歩道”と、ガレージファームでレンダリングした”新宿 歌舞伎町 0番街”は、すでにAR ビジュアライゼーションの作品のように見えます。

ヨシダさんの個人制作に関しては、特に目を見張るようなショートアニメーションを多く発表されています。そしてさらに今後は、3D と映像技術をより多く採用していきたいと思っているそうです。 「自主制作物では、今までは比較的グラフィックデザイン寄りなものが多かったのですが、3DCGやキャラクターデザインスキルをより高め、映像表現力を磨きたいと思っています。」と語ってくださいました。

モーショングラフィックスとビジュアルエフェクトの世界は、ヨシダタカユキさんによって増々素晴らしいものになっていくでしょう。

今回紹介してくださった作品は、AfterEffects、Cinema 4D、Redshift などのソフトウェアを使用して作成されています。

ヨシダタカユキさんの作品は websiteInstagramTwitterから視聴できますので、是非アクセスしてみてください。

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