.png)
と言っても、それはとても難しいことです。
なぜなら、すべての3Dアーティストに共通した究極のワークステーションというものは存在しないからです。
3Dグラフィックスを作成するには、モデリング、テクスチャリング、リギング、アニメーション、ライティング、レンダリングといった多くのステップが必要だからです。そしてこれらのステップでは、コンピュータのハードウェアをまったく異なる方法で使用します。
3Dグラフィックスの作成には、"デザイン "として大きく分けられた多くのプロセスがあります。これらのデザインには、主に1つのCPUコアに依存するステップが含まれます。
3Dグラフィックスの作成には、単純な形状が詳細なキャラクターや構造物になるモデリングが含まれます。それは、リアリズムのために表面のディテールを追加するテクスチャリング、アニメーションのためにスケルトンのセットアップ、リギング、モデルに動きを与えるアニメーション、実際の動作をコピーしてモデルに適用するシミュレーション、ベイク処理といったものです。これらのステップは次々に実行されるため、一度に1つのタスクをこなすのが得意なプロセッサ、具体的には高周波のシングルコアCPUが、これらのタスクに最適です。
これを、3D グラフィックス制作の最終ステップであるレンダリングと比較してみましょう。簡単に言うと、レンダリングはソフトウェアで作成した3Dシーンを、数学的な計算を使って、ノートパソコンやテレビ、スマートフォンなどの2Dスクリーンに表示できる形式に変換することです。このプロセスには、Arnold、Maxwell、Redshift、V-Rayなどのソフトウェアが使用されます。
デザインは能動的なプロセスですが、レンダリングは受動的プロセスです。レンダリングを開始すると、コンピュータのリソースすべてを使用します。コンピューターは3Dシーンを "バケット "と呼ばれる均等なセクションに分割します。そしてこれらのバケットは、コンピュータのCPUコアによって同時に処理されます。この並列処理のため、多くのコアを持つCPUは効率的なレンダリングに最適なのです。
しかし複雑で高解像度のアニメーションやシーンをレンダリングする場合、最新のマルチコアプロセッサを搭載した最先端のワークステーションでも、オンラインレンダーファームには太刀打ちできません。というのも、オンラインのレンダーファームは、ハードウェアリソースが圧倒的に優れており、1台のワークステーションでその能力に匹敵するものを作ろうとしても、費用対効果が合わないからです。
オンラインレンダーファームは、レンダリング専用の強力なプロセッサを搭載した多数のマシンから構成されています。個人用のワークステーションではレンダリングを完了するのに数時間かかるかもしれませんが、オンラインファームでは、多くのマルチコアプロセッサを使用して3Dシーンの一部を同時に処理するため、数分から数秒で完了することができます。強力なワークステーションを持つことは、単一のフレームやテストをレンダリングするのに有益です。しかし、大規模なスタジオや独立したフリーランサーなど、プロフェッショナルは通常、重要なプロジェクトの最終的なアウトプットのためにオンラインレンダーファームを選択します。
では、最速のスピードとコア数を持つCPUを買えばいいじゃないか、と思うかもしれません。
良い質問です。答えは「物理」に関係しています。CPUは動作時、大量の熱を発生します。CPUが正常に動作するためには、特定の温度範囲内に保つ必要があります。そのため、CPUに多くのコアがある場合、コンピュータをオーバーヒートさせることなく、すべてのコアを同時に最高速度で動作させることはできません。多くのコアを持つことと、それらのコアを最高速度で動作させることの間にはバランスがあるのです。
でも、GPU レンダリングがあるじゃないか、と思われるかもしれません。 その通りです。しかしこれについては、後ほど GPU セクションで詳しく説明します。
さまざまな3Dタスクが、さまざまな方法でコンピューターのハードウェアを使用していることがわかったと思います。これを理解することは、3D制作のためのワークステーションを構築する際に、適切なコンポーネントを選択するのに役立ちます。次のセクションでは、モデリングとレンダリングに関する具体的なおすすめのハードウェアについて説明します。
繰り返しますが、あなたにとっての最適なハードウェアは、あなたの3D制作の性質によって異なります。
それでは、具体的なおすすめのハードウェアについて説明しましょう。
.png)
上で説明したように、3Dグラフィックスをメインにデザインする場合は高速なシングルコアプロセッサが最適であり、レンダリング（CPUレンダリングソフトウェアの使用）にはマルチコアプロセッサが最適です。
アクティブな作業に最適なCPU：インテル Core i9-13900KS (US$999.99)
手頃な価格の代替品：AMD Ryzen 7 7700X (US$289.99)
レンダリングに最適な CPU: AMD Threadripper 3990X (US$3990.00)
手頃な価格の代替品：AMD Ryzen 9 7950X (US$471.00)
前述したように、オンラインレンダーファームを利用すれば、より高速なレンダリングが可能であるため、ワークステーションをデザイン作業に割り当て、画像やシーンのレンダリングはオンラインレンダーファームに転送して任せることができます。
GPUは、主に3Dグラフィックスの設計部分のほとんどはCPUが行っているため、3Dグラフィックスを作成するアクティブな作業部分にはそれほど関与しません。
ただし、前に説明したように、レンダリングは、計算に利用できるコアの数に依存します。そしてグラフィックカードには多くのコアがあるのでレンダリングに適しており、GPUレンダリングは、より高速な3Dレンダリングのために人気を集めています。1つのマザーボードで複数のGPUを使用することができるため（十分なPCIeレーンと、これらのレーンに電力を供給する適切なプロセッサがあると仮定して）、レンダリング速度が向上するのです。
ただし、多くの人がGPUレンダリングを使っていますが、レンダリングソフトウェアによってはGPUレンダリングに対応していないものもあるので注意してください。多くのGPUを搭載したワークステーションを使用する前に、ソフトウェアが GPU レンダリングをサポートしているかどうかを確認してください。
ちなみに、オンラインレンダーファームはGPUレンダリングも提供しています。そのため、オンラインレンダリングを利用する場合は、これらの確認は必要ありません。
レンダリングに最適なGPU： NVIDIA RTX 3090 (1672.00ドル)
手頃な価格の代替品：NVIDIA RTX 3060 Ti NVIDIA RTX 3060 Ti (US$ 332.99)
3DシーンのデザインやレンダリングにおけるRAMの役割を考える前に、まずRAMとは何かを理解する必要があります。
RAMとは、コンピューターが現在作業中のデータを一時的に保存しておく場所のことで、これを机だと想像してみてください。ではエッセイを書くとき、机の上にメモや資料、参考文献など全てがこの机の上にあったほうが便利ですよね。 調べたい本を手に入れるために、別の部屋の本棚まで行かなければならないのは、遅いストレージからデータを取り出すのに似ています。なのでRAMの容量が大きければ（つまり机が大きければ）、一度に多くのこの参考資料という情報にアクセスできるようになり、より早くエッセイを仕上げることができます。
3Dアセットを作成する際、RAMは3Dソフトウェアがコマンドを実行するために必要なリソースを配置する机のようなものです。RAMが多いということは、ソフトウェアがより多くのリソースに素早くアクセスできることを意味し、タスクをスピードアップします。
つまり基本的にはRAMは多い方がいいと思いますよね。その通りです。お金に問題がなければ、256GBのRAMを搭載することもできます。しかし、予算が限られている場合は、特定の3Dタスクに最適なRAM容量があります。この量に達した後は、これ以上増やしても大きなメリットは得られないかもしれませんし、他のワークステーションのアップグレードに費やした方が賢明かもしれません。
32GBのRAMは、ほとんどの3D作業には十分足ります。
理想は64GBのRAMです。
RAMを購入する際は、たとえ同じブランドのものであっても、個別のモジュールではなく、テスト済みのRAMキットをセットで購入することをお勧めします。これは、問題を引き起こす可能性のあるチップの不一致を防ぐためです。
コンピューターにとってストレージは重要です。 SSD (ソリッド ステート ドライブ) は古いHDD(ハードディスク ドライブ)よりも高速で信頼性が高いですが、コストがかかります。1 TB SSD はオペレーティング システム、ソフトウェア、および頻繁にアクセスされるファイルに十分なスペースを提供し、より大きな HDD にはアクセス頻度の低いファイルを保存できます。
おすすめのストレージ・セットアップ： Seagate FireCUDA 530 PCIe ($199)
手頃な価格の代替品: Samsung 870 QVO SATA ($78.49)
最高のパフォーマンスを発揮し、パーツを長持ちさせるためには、コンピューターパーツを冷却しておくことが欠かせません。ファンは典型的で安価な冷却方法です。しかし、重い作業には液体を使った冷却がいいかもしれません。冷却効果と音の大きさの中間点を見つけることが重要です。
クーラーを購入する前に、CPUのサイズに合っていることを確認してください。クーラーの中には、大きすぎて大型のRAMキットと干渉してしまったり、サイズが大きすぎてCPUケースに収まらなかったりするものもあります。
おすすめのエアクーラー：Thermalright Peerless Assassin 120 SE ($37.90)
手頃な価格の代替品: Zalman CNPS 10X Performa Black ($29.99)
おすすめの液状クーラー：Corsair iCUE H170i Elite LCD XT ($309.99)
手頃な価格の代替品: DeepCool LT720 ($139.99)
電源ユニット (PSU) を選択するとき、特に複数のGPUを使用する予定の場合は、シシステム全体に十分な電力を供給する電源ユニット（PSU）を選びましょう。 80 Plus認証のPSUはエネルギー効率が高いです。
おすすめのPSU: be quiet! Dark Power 13 850W ($249.90)
手頃な価格の代替品: EVGA 700 GD, 80+ GOLD 700W ($79.99)
ケースにはすべてのコンポーネントが収納されるため、スペースが広く、空気循環がよく、見栄えも良いほうがいいです。また、後からの増設が可能な十分なスペースが必要です。
おすすめのケース: Corsair iCUE 5000T RGB ($369.99)
手頃な価格の代替品: ADATA XPG Valor Air ($74.99)
3Dアーティストは、色の正確さ、解像度、サイズを基準にモニターを選ぶべきでしょう。プロフェッショナルな作業には、27インチの4Kモニターをお勧めします。
おすすめのモニター: Asus ProArt PA279CRV ($469.99)
手頃な価格の代替品: NZXT Canvas 27Q ($249.99)
3Dアーティストのためのワークステーションを構築する場合、多くの要素に注意を払う必要があります。このガイドでは、 このガイドでは具体的なワークステーションの提案をしていますが、最適なワークステーションは、あなた独自のニーズと予算に最も適したものです。
3Dアーティストは、創造性の向上とコンピュータの能力の両方に挑戦していく必要があります。高性能のワークステーションを持つことで、アーティストはハードウェアの制約にとらわれることなく、最高の作品を作ることができます。
